学びの海の助け舟 ピンタニーニャ

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FAQ

学習に関する質問
Q&A形式で答えるコラム
程良く分かる程度に私の見解を展開するページ

Q1プログラミング教育の必修化について詳しく知りたい。
フローチャート
よく聞く疑問が、「必修化になるプログラミングは、どの言語を覚えたらいいの?」ですね。
名目的な回答は、「プログラミングの概念を教えるので言語は関係ありません」となります。
その通りなんですが、現実的な話が聞きたいですよね。
「概念を教えるって、どうやって?」
実際にプログラミングさせるでしょう、パソコンかタブレット使って。
現時点では、「スクラッチ」が用いられると思われます。スクラッチはBASICやC言語とほぼ同じ命令が揃っており、スクラッチに慣れれば別の言語でも書き方のルールさえ把握すればできるようになります。
スクラッチは恐らく小学校の低学年くらいだとこれで楽しめるようになるまでは厳しいと思います。
その前にプログラミングの導入としてふさわしいだろう言語は「ビスケット」です。
絵を描き、絵を使ってビフォーアフターを並べるだけでプログラムを作れます。

いずれにせよ、子供向け言語は命令文を打ち込むこと、つまりキーボードを叩く必要がないことです。

話を戻しましょう。
2020年に必修化になるプログラミングですが、文科省の方針では「プログラミングという科目を増やしてその授業をすることはない」と言ってますね。
参考:小学校プログラミング教育の手引き
算数や社会化などの従来の科目に、プログラミングの要素を織り込んで授業をすることを目指しているようです。
例えば、「誰でも間違いなく同じ正三角形を描く方法」を構築する。
その方法は、曖昧であってはダメで、各々の解釈によって異なってはダメ。
曖昧な表記で都合よく解釈できる法令の条文のようになってはいけません。
そのようにして構築した「正三角形を描く方法」は、三角形を描くためのプログラムと言い換えることができます。
このように、「方法を構築すること」が、まさにプログラミングなのです。

もし、テストにプログラミングの要素が含まれたらどうなるか?
おそらく、文字で書かれた手順書のような文章があり、
「これをフローチャートで表せ」とか、フローチャートの穴埋め問題とかでしょうね。
また逆に、
与えられた条件において、このフローチャートによるとどういう結果になるか?といったフローチャートを読む能力を試す問題もありそうです。
これらは紙で出題されるテストと相性がいいですから。
ですが、パソコン上でプログラムを走らせることよりもフローチャートで表せることの方が重要ですよ。
ちなみに、フローチャートの意味合いをブロックに変えたものがスクラッチです。
プログラミング教育にスクラッチが適している理由がこれですね。

プログラミングで評価される能力については次項Q3も参照ください。
フローチャートについてはQ5で解説しております。

φ(. . )2019.11

Q2プログラミング必修化で懸念されることは?
フローチャート
プログラミングを教えられる教師の数が不足しそうです。
そうなると、マニュアルに沿った教え方、評価方法、採点方法となるでしょう。
これが怖いんです。
採点しやすいものに役に立たないものが多いことは中学高校で英語教育を受けてきた人ならわかるかと思います。
専門用語の羅列、それを知っているか知らないか。採点はしやすいんですよ、そりゃ。
必要なのは専門用語を知っているかではなく、その意味を理解しているか、使いこなせているかですよ。

英語の場合、外国人と話す機会に恵まれなければ通用するかどうか分かりません。
ですが、プログラミングはパソコンが応えてくれます。間違っていれば間違ったなりに間違った動作をします。
間違ったことを指示してもパソコンは怒ったり機嫌悪くなったりはしないので、失敗を恐れずに失敗を繰り返しながら学ぶことができます。
失敗から立ち上がった人の方が、失敗せずに済んだ人よりも強靭です。
失敗はワクチンです。失敗も免疫にすれば同じ失敗を避けることができます。

現実的には、頭の中で「こうすると失敗するだろうな」とプチシミュレーションを繰り返すと効果的ですね。

φ(. . )2019.11

Q3そもそもプログラミングってなに?難しそう…
フローチャート
プログラミングとは、プログラムを作ることです。
プログラムとは、簡単に言えば約束事を進行順に並べたものです。

運動会の競技の順も、プログラムって言いますよね。
競技の順番や段取りを決める作業はプログラミングと言えます。

音楽に置き換えると理解しやすいかもしれません。
プログラムとは、楽譜です。ならば、
プログラミングとは、楽譜を作ることですね。

楽譜があれば誰でも同じ音楽が再生できますね、演奏技術を持った人なら。
プログラムもそうで、例えばゲームのプログラムならどのパソコンでも同じゲームがプレイできます。

ここで、プログラミングには二つの能力が必要なことに気が付くでしょうか。

楽譜を作る場合、二つのパターンがありますね。簡単に言えば、
①既存のメロディーを楽譜に起こす
②自分で作曲したものを楽譜に起こす

これと同様に、プログラミングも二つのパターンがあります。
①参考書など、既存のプログラムをパソコンに打ち込んで作る ②自分で考えたオリジナルのプログラムを作る
音楽もプログラミングも、オリジナルを生み出せることが貴重であることは分かるかと思います。
プログラミング言語に翻訳する能力、これはまぁ頑張れば誰でもできます。
英語もそうですよね。
翻訳は頑張れば誰でもできる。ですが、壮大な物語を作り出すことは容易ではない。

とは言え、両方大事なのは言うまでもなく、翻訳能力がなければプログラムを走らせることは出来ませんよね。
最初はテキストを見ながら真似をして、プログラミング手法を少しずつ身に着けていく。
身に着けた手法を用いて自作の簡単なプログラムを作ってみる。
そうしていくと、「こうしたいのだけど、どう表せばいいのかな?」って疑問が出てきます。
それをまたテキストなどから学びます。こうして一歩一歩上達していくのです。

φ(. . )2019.11

Q4プログラム教育の目的は?
フローチャート ①論理的に考えられるようになること
②リスクの意識と管理
 これらの基礎を築く、ということでしょうね。
偏った主観ではなく、客観的で公平な視点で物事を見ましょう、それも失敗も含めて全体をしっかりと。
ってことです。

実は明示されていないだけで世の中にはルールが数多く存在します。
そのルールを知り、論理的な判断で物事を進めていきましょう、と言う事を徹底したいのだと思います。

例えば、自分は良いけどあの子はダメ、とかこちらにはこんな顔、あちらにはあんな顔などのダブルスタンダードが通用すると思っているのは自分だけですよ、ってことですね。目を覚ませと。
また、物事には成功に至る正しい道筋だけでなく、失敗するパターンや例外のパターンもあります。
「正しい道筋は良い道で、失敗は悪い道」という見方になっている人も少なくありません。
ですが、正しい道も失敗の道もどちらも重要だということを知りましょう。
むしろ、正解の道より失敗の道の方がよっぽど重要です。
失敗の道がなんで重要なの?って思うかもしれません。それは、失敗を回避するためには失敗を知る必要があるからです。
困るのはどちらでしょうか。上手くいってるとき?上手くいかないとき??
例えば、道路を思い出してみましょう。
正しい筋道だけで済むのなら、道路にガードレールやセンターライン、信号に道路標識と言った「危険回避」や「守らなければいけないこと」の設置は無いはずです。

「私は交通ルール守ってるから要らないよ」って言いだす人もいるでしょう。

「私」が良ければそれでいいんですか?ワガママじゃないですか??

実際、ガードレールに命を救われた人やセンターラインとか信号などを無視する人は多くはないでしょう。
しかし、失敗に至る道筋があり、その結果傷を負ったり命を落としたりすることがあります。

「私は気を付けているから人に怪我はさせないよ」って言いだす人もまだいるでしょう。
では、あなたはルールを守らない他の人に傷つけられてもいいのですか?

考えられる危険に対し、
事故を未然に防ぐ必要があるから、標識やガードレールがあり、
起こってしまった事故の被害を最小限にするため、ロードサービスや救急隊が存在します。
これらは、「失敗」を重視した結果存在するものです。

このように、「成功に至る正しい道」を作るためには「失敗に至る経路」から本流に戻す経路が不可欠です。こうすることで、誰もが成功に至ることを目指しています。
まさにそれがプログラミングです。
そしてこれがそのままリスク管理となります。
「身勝手になることが原因で事故が起こる」のなら「身勝手にならない」ことで事故が防げます。
更に、「身勝手にならない」ことを細分化して一つ一つ対応していけば更に効果的です。

このように、「上手くいくためのスローガン」みたいな指針だけでなく、「上手くいかなかったときの救済措置」も含めて物事の流れを把握することが重要です。
これを知ることで多くのケースから失敗を回避できるようになり、また当事者でなくとも共通認識となり話が分かるようにもなります。
そういう人間を増やしたい、その手段としてプログラミングは最適であると思います。

φ(. . )2019.11

Q5実生活にプログラミングの要素ってあるの?
生活のあらゆるものはプログラミングで表せますね。
プログラムとは、決められた流れのことです。つまり、こう言い換えてもいいでしょう、
「習慣」って。
何時になったら何をする、などの時計を基準にした仕事。「タスク」なんて言い方もします。
もし何かだったら何かする、などの条件によって発生する仕事。「イベント」なんて言い方もします。

「タスク」は簡単に言えばやることの順番ですね。ズボンをはいた後にパンツを穿くじゃおかしいです。
「イベント」は状況に応じて行う事ですね。たとえば朝のワンシーンで…
〈今日は平日?〉┬→(Yes)→[会社に行く]
        └→(No)→[昼まで寝る]
のように条件によって判断しますね。平日に昼まで寝てたら誰かしらに叱られちゃうでしょう。

このような「タスク」と「イベント」を組み合わせることでほとんどのことがプログラムで表せます。
「フローチャート」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
プログラムのすべての流れを記述した図のことで、(Start)から始まりどの経路を通ったとしても必ず(End)まで辿り着くようになっております。
「交差点を渡るときは左右の確認をしましょう」のように、良いことだけ言うのではなく、悪い場合もプログラムには必要なんです。
〈左右の確認をした?〉┬→(Yes)→[交差点を渡る]
           └→(No)→[罰則を受ける]
このように、プログラムという規則に「罰則を受ける」ことが明示されていれば、主観でゴネて面倒なことになることを防げます。

習慣をプログラム風に書き起こしておけば、それが「規則」になります。
そしてプログラムには必ず悪いことが起こる条件が書かれてあり、つまりそれを回避すれば悪いことは起こらないのです。

ルールに縛られるのが嫌!って思うかもしれません。
プログラムはむしろ「こうしなさい」ということよりも、 「こうなったらこう」のようにある程度自由な範囲の中でそこから外れたら正常な範囲に戻すようなものが多いと思います。
例えば、「壁に触れたら進めない」けど「壁に触れるまでは自由に動ける」ような動きのゲームキャラは定番ですよね。

さて、プログラミング要素の最も詰まった身近なことと言えばアレですね。
それは、スポーツです。
まさに、ルールがありますから。
ざっくり表せば、このようにフローチャートで書けますね。
サッカーのルーチン
スポーツは、誰もがそのルールを把握しそれに従って行っているので、悪いことをした場合はその罰則に従うことも納得できますよね。
プログラムって、秩序を保つために必要な決め事でもあるのです。

φ(. . )2019.11

Q6論理的思考にメリットはあるの?
AI優しさ
あります。
◆原因究明が容易になる。
◆人の気持ち(心理や状態)が分かるようになる。
◆責任回避できる(責任の所在を明らかにできる)ようになる。

物事をフローチャート的に考えると、目に見えないものが見えてきます。
それは、「プロセス」です。
人の思いや考えは発表されない限り見ることは出来ません。見えるのは、「結果」だけです。
結果に至る道筋はよく見ないと分かりませんし、「なぜそこでその判断をした?」といったことは本人以外分かりませんよね。

・何かしようとして(目的)
・何かをして(プロセス)
・何かをやった(結果)
その結果が上手くいかなかったとして、その人を責めることは出来ますか?って話です。
いい加減なプロセスで上手くいかなかったら大いに責められるべきでしょう。
上手くいったとしても邪(よこしま)な目的でやったことも褒めるべきではありません。
失敗しちゃった場合、どこが悪かったのかはだいたいプロセスの1箇所が上手じゃなかったってことが多いです。
さらに、その要因が自分にあるのか別にあるのか、またはこちらを1つ切ったのは他の10を生かすためだったのかもしれない。
このように考えていくと、相手の心理状態まで推測できるようになります。
余談ですが、プログラミングは心理学や哲学と相性が良くって、学習の相乗効果は大きいですよ。

責任の所在が明らかになる、というのは、よくあるのが「想定外でした」という謝罪会見。
リスク管理出来てないマヌケな集団でした、と意味は同じです。
プロセスを失敗に至るケースまでしっかり描き起こしていれば、失敗の一歩手前に気づけます。
手遅れになる前に対処できます。
失敗した場合、何が悪かったのかが明確です。
そこはだれの管轄か、ってことで、責任が明確になります。

今までは何とかなっていたことが、最近は何とかならないケースが増えているように感じます。
それは、人間が高度な社会・技術についていけてないことも一因であると思います。
常識に要求されるレベルが一段階上がり、常識の守備範囲にバラツキが感じられます。

物事が複雑でない時代は、わりと自己判断で危険を回避できていました
なので、上に立つ者も「気をつけろよ~」と言っていれば良かったんです。
ですが、物事が複雑になると、ある程度の能力や知識がないと想定できないことが増えてきます。
なので、身を守るための訓練が必要になります。
あなたが上の立場になったとき、「気をつけろよ」では部下を守れない時代です。
皆はもちろん、自分を守るためにも細部まで把握している必要があります。
公平かつ客観的に全体を捉えるには、論理的思考が欠かせませんね。

φ(. . )2019.11

Q7学生時代に勉強しておけばよかったことってなんですか?
あいつの良さ
テストの点だけじゃない、ってことを勉強しておくと良かったのかも知れませんね。

それは、何のために勉強するかもそうですし、人の価値もそうですね。

実用的なところで言うと、やはり算数だと思います。
みなさん買い物はしますよね?金額は数字です。
レジでお金を払うときにお釣りが間違ってたり割引がされてなかったりといった経験は少なからずあると思います。
その場で「間違ってるよ」と言わないとお金を渡した渡してないの水掛け論になってしまいます。
ザックリいくらぐらい、って計算できるといいですね。
暗算能力を鍛えるというよりは、計算をシンプルにするテクニックを知っていると大分違いますよ。

算数はやはり結構優秀で、みなさん旅行や遠出などすることも多いと思います。
車で出かけているとき、次のサービスエリアまであと何キロ、時速100km/hで走ったら何分後に着ける、のように時間を推定することができますね。トイレの気配を見せる子供にあと何分我慢してと具体的に言えるのは心強いのではないでしょうか。

理科や化学も勉強しておく価値がありそうです。
理由の一つは、安全のためですね。
例えば、おせんべいの袋とかに入っている乾燥剤をゴミ箱に捨て、その後に水を拭いたティッシュを捨てたら乾燥剤が発熱します。発火の危険性もあったりするので、化学系の危険に対する感度を高めることができます。
他には、ここに置いたら積み上げたものが崩れるとか、ここを踏んだら板が割れるとか、物理的な破損に対しての感度が鍛えられますね。

もう一つの理由、それは単純に楽しいからです。
竜巻 確かに知らなくても生きていけます。でも、科学は知っていると楽しい。なぜなら、身の回りに溢れているからです。
焼肉が美味しいのはメイラード反応で焦げ色と香りが発生するからだし、ストローを挿しっぱなしのパックジュースを日なたに置いといたら中身が噴き出ていたのはパック内の空気が熱で膨張したせいだし。
理由が分かると親しみが湧きませんか?
冬場の嫌な静電気も、暗闇の中で見るとピカピカして綺麗だったり。
子供が「なんでかな?」と不思議に思う現象の多くが日常の科学でしょう。
答えを解説してあげられないのが寂しい、というよりも、親が自在にその現象を再現できたら、子供は喜ぶんじゃないでしょうか。

φ(. . )2019.11

Q8大人は勉強はしなくていいの?
しなくても生きていけます。
でも、勉強するとよりよく(お得に)生きていけるようになります。

落ちている紙切れはゴミなのか、紙幣なのか見分けられた方が良くないですか?
(※拾ったら届けましょうね。いずれ自分の物になるかも)

勉強すると、色んな物の価値が分かるようになります。延いては、価値を評価できるようになります。
会社で言えば、評価できる人間っていうと、管理職とかですね。まぁ奴らが評価できる能力を必ずしも持っているとは限りませんが、公正で鋭い眼力を持った上司は人気があったり尊敬されたりするものです。

大人になってからの勉強は、二種類あります。
仕事に関係するものと、生活に関係するものです。
前者は職場で学んでください。
後者は実践で学ぶことが多いですね。たまに痛い目に合ってそこから学んだりもします。でもそうやって学んだものはしっかりと身に付くことも確かです。

大人になってから勉強すべきことは、やはり社会のこと、一段階上の常識。これを身に着けたいです。
専門家じゃないので細かいところまでは知らなくてもいいでしょうけど、ある程度は知っておいた方が良いです。
痛い目に合う事もたまにありますが、その原因は「知らなかったし」って場合が多いですよね。

つまり、「知らないヤツ」をカモにして詐欺が横行するんですね。まぁ、詐欺までいかなくとも、「こんなはずじゃなかった」って結果になることも多いですから。

情報化社会なんて言われ方をしている昨今、必要なのは情報ではなく「情報を選ぶ力」です!
世の中の大半はじゃんけんのような世界です。
なので、「パー」を売りに出すときは「グーに効く(勝てる)!」って謳うでしょう。
逆に、「パー」を貶(けな)すときは「チョキに効かない(勝てない)」って攻撃するでしょうね。

いずれにせよ言えるのは、「悪銭身に付かず」だったり、「Easy come, easy go.」だったり。
短期集中型痩身プログラム(ライ●ザップ)ですらすぐリバウンドしてしまったって話を結構聞きます。
身の丈に合ったものは失くし難いです。
勉強もそうで、身の丈に合った勉強がしっかり身に着きます。

社会を知り、社会に騙されないような強くて賢い大人になりたいものですね。

φ(. . )2019.11

Q9大人の勉強は子供の勉強とどう違うの?
一言でいえば、「汎用的か、専門的か」の違いでしょう。
もっと言えば、「目標が広いか、狭いか」です。
学生時代は、要するにテストの点を取るための勉強です。テストを攻略すればいい。失敗しても被害は大きくない。
社会人になると、資格取得や昇級昇職のための勉強になります。失敗した場合、給料が上がらないとか希望する職場に行けないとかダメージは大きいですね。

資格取得の場合、実務と絡んでいることがほとんどだと思います。なので、学習内容がより具体的で実用的です。たとえ試験に合格しなくても、覚えたことは役に立ちます。
反面、学生のテスト勉強はテストの点を取るためなので、ちょっと遠い世界で起こった問題のような、普段の生活に役に立ちそうにない問題が多いですよね。テスト以外で直接役に立つものって少ないかもしれません。

数学とか、軽いジャブのように「以下の問題を解け」とか偉そうに小難しい数式が並んでたりします。
解くテクニックは勉強すれば身に着きますが、そんな小難しい数式、いつ使うんだ!って学生の頃よく感じていました。
実は便利な数式とかもあったりするんですが、私の場合は自分で見つけただけで、先生が教えてくれたわけではありません、残念。

学校の勉強を実生活に役立てるためには、独学で何とかするしかなさそうです。

さて、大人の勉強ですが、ポジティブなものかネガティブなものかで身に付き方が違います。
資格取得や昇級昇職など、いわゆるレベルアップのものは目的も明確ですから、勉強することが身に付く感じ、もっと言えば肌に馴染む感じ、簡単に言えば「あんときのあれね」っていう実感があり、やる気も維持しやすいでしょう。
これを学んだ先には給料アップ!っていう分かりやすいモチベーションもありますよね。

もう一方、ネガティブな方ですが...
会社によってはTOEICで規定の点に満たないと査定下がるとかいうひどいところもあったりします。
もちろん、自分のレベルが規定点以上であれば苦ではないでしょうが、そうでない場合は頑張った結果得られるものが現状維持って結構酷な話です。
それじゃやる気は出にくいですよね。
やりなさいといわれ、やらされる。学校と同じですね。
大人なので、自分で価値を付加してみたらどうでしょうか。
自分で目的を決めて、その結果ついでに会社の方でも上手くいった、となれば得した気になりませんか?

φ(. . )2019.11

Q10大人が勉強しようと思ったらどうしたらいいんでしょうか?
資格取得を会社に迫られることが少なくない世の中です。
そうなると、いわゆる机に向かってカリカリとやる勉強を強いられるパターンですね、うんざりしますよね。
もしかしたら家には既に勉強する場所なんかなくなっているかもしれません。ましてやテキストをそのままに放置して置ける机なんてまずないでしょう。
まずは、勉強する場所と時間を決めましょう。
空いた時間空いた場所やればいいと思った場合、早速これが落とし穴です。
この二つ、やらない言い訳利用されます。
私自身これ、よくやります。
「だって~~だからしゃーないじゃん」って、やらなかった自分を擁護する。なんとなく罪悪感が薄れた気がします。
意思の強さによってこの辺の出来る出来ないは変わってきそうですが、勉強する暇があったらグータラしたい側の人間ですのでそちら側の立場で話を進めていきたいと思います。
意志の強い人は放っておいてもやるでしょ?

具体的な方法は次項で説明するとして、ではどうやって勉強するのが良いか?簡単に言うと、
「勉強をやりやすい環境と習慣を具体的に決める」ということで、ちょっとおかしな話に聞こえますが、
「勉強をするときに頭を使わない」ことが結局一番勉強になる気がします。
どういうこと?って思う人は次項以降を読めばわかるかもしれません。

φ(. . )2019.11

Q11大人の勉強の具体的な方法を教えて

では具体的にどういうやり方が良いか。
やる場所とやる時間を決める
カレンダーに書いておくと良いです、22:00~24:00§4~。手帳やスマホカレンダーだと自分しか見ないので甘えが出ます。人に見られる可能性がある場所にカレンダーを追加して書き込むのもいいでしょう。

ルーチンを決める
使うペンとノート、テキストを確定(※次項必見)する。100均でカゴを買ってそれにテキストとノート、ペン類をまとめておくと良いです。ノートは途中でページの追加ができるようにルーズリーフとリングノートがいいですが、これと一緒に普通のノートもあると良いと思います。
ルーズリーフは勉強したことをまとめ、自分専用参考書を作るために使います。
普通のノートは勉強内容の記録です。重要だと思ったことをメモしていきます。なお、ルーズリーフにまとめるのは勉強が一段階した後です。
勉強の準備には時間を掛けずに、見たり読んだり書いたり聞いたり喋ったりする時間を確保しましょう。
基本的に勉強なんてしたくないですから、勉強の準備で時間をつぶしたくなるものです。
この辺はルーチン化して、毎回同じ手順で繰り返しましょう。

勉強の仕方
基本的に同じノートと同じペンを同じ位置に配置します。この辺は習慣にして読んだり書いたりする勉強へとすんなり移行できるようにします。
具体的に、一冊のテキストを勉強する際の手順を簡単に説明します。
まず、テキストには解説と練習問題がありますが、最初はテキストの順に沿ってこなしていきましょう。
速すぎてもダメですが、遅すぎてもダメです。まずは練習問題まで一気に読み進めます。
気になるところはテキストに線を引くのではなく、ノートにメモしていきましょう。
そして、練習問題をやってみましょう。手応えはどうでしょうか?
難なくできたのなら先に進んでもいいでしょう。ですが、ちょっと怪しい場合はどこが怪しいかを明確にします。
もちろん、全然できなかった場合はもう一度解説からやりなおしましょう。
練習問題を終えた時点で、ルーズリーフにここまでの項目を自分なりにまとめてみましょう。
テキストではなく、自分のノートのメモを見ながら思い出し、自分の言葉でまとめると効きます。

テキストを完璧に覚えてから次に進むのはお勧めしません。きっと嫌になります。
練習問題が半分以上解けたら次に進むべきです。この時点では先に進むことを優先しましょう
次章でまた新しいことを覚える際に、前章で覚えたことを踏まえて話が進むことが多々あります。
前章の内容を思い出しながら進めましょう。分からなくなったときは、自分のまとめたノートを見て復習します。
自分のノートに書いてなければ、追記してください。

このようにしながら、テキストを一回終わらせましょう。
この時点では能力的にはまだまだ身に付いていないかもしれませんが、テキストのどこに何が書かれているかを把握できたことでしょう。
こうして2周目のテキスト勉強は、思い出すことが多いかと思われます。
思い出すことが効きます。
結局、覚えていることを引き出すのが上手くできないと問題が解けません。答えを見た後に、「そうだった~」って悔しがるのは、覚えていたのに引き出せなかったからなのです。
案外人間は簡単に覚えます。難しいのは、その記憶の扱い方なのです。扱い慣れていない記憶は、引き出すのも難しい。
覚えた記憶は、使えるようにする訓練が重要なのです。

φ(. . )2019.11

Q12どんなテキストを選べばいいのですか?

実はこれがいちばん重要かもしれません。勉強が上手な人はこれが上手なのかもしれませんね。
本を選ぶとき、導入部で優しく説明しておきながら中盤から畳みかけてくるものをよく見ますよね。著者がテキストをレベルの高いものにしたがるんでしょうか。難しいテキストの作者だぞ、というのは名誉なんでしょうかね?

さて、選び方ですが、まずは自分のレベルに合っているか、それがいちばん重要です。
そのテキストを読み解く基礎知識が備わっていなければいきなり挫折します。
例えば、音楽の演奏上達法のテキストがあったとして、きっと最初はこの曲をと薦められて楽譜が書いてあることでしょう。
楽譜を読む能力が前提です。これがなければ役に立ちませんね。

テキストを手に取ったらまず目次を見ましょう。目次を見ればだいたいその本がどんな内容なのか分かりますし、目次はそのまま学習の手順となります。そこに自分の望む得たいものがあるのか確認しましょう。

テキスト難易度 テキストの内容ですが、序章で背景説明、第1章で基本的なこと、第2章で簡単なこと、第3章で個別の内容になり以降最終章手前まで個別の内容が続き、最終章で総まとめや次のレベルの話で締めくくる、といったものが一般的かと思います。
だいたい2章くらいまではサクサク進めます。
3章くらいから嫌になり、4章途中で離脱、ってパターンが王道です、少なくとも学生時代の私は身に覚えがあります。

そこで、個別の内容になったときに、いかに丁寧に具体的に解説してくれているか、これが判断基準の一つです。
なお、挫折したとしても図のようにページ数が進めている(A)のテキストの方が良いですね、達成感が違います。
テキストを周回するたびに挫折レベルが上がっていくものですから、一回テキストをこなしたくらいでそのテキストを分かったつもりになるのは驕(おご)りです。謙虚に「貴重な知識を有難う」という気持ちを忘れずにいると、なんとなくよく理解できるような気がするものです。

φ(. . )2019.11

Q13生活における大人の勉強ってどうすればいいの?
自分を一段階上に上げるために必要な勉強だと、現状維持派の人達は「私たちには必要のないことだね~」ってなってしまいそうですが、大人になってから勉強した方が良いことは実は生活の中にも結構あるんです。

それは、大人の世界によくあることで、「美味しい話」の見分け方です。
意地悪な言い方をすると、「カモにされない」ためですね。
だまされないようにするには、どうしたらいいのでしょう?

詐欺にあうとかのレベルの話はそうそうないにしても、世の中には怪しげな商品がたくさん出回っています。
効果の疑わしいものは多々あります。
これらを判断するにはどうしたらいいか?
基本的なことを知っていれば相当分かるようになります。
例えば、
「弊社独自の特許技術を使い、ホニャララに効果あり!」なんて謳い文句の商品があったりします。

特許って、必ずしも優れた技術のことではありません。
簡単に言うと、「この方法はウチが見つけたんだから、よそは使っちゃだめですよ」っていう技術分野の陣地取りなんですよ。
特許庁が認めるこの権利とは、「権利を主張する部分(請求項と言います)」が「世間に知られていない独自性」があり「他社の権利を侵害しない」ことを審査して問題がなければ権利を認めるというものです。
もっと極端に言うと、特許では効果を保証していません。
ちなみに、特許の内容は誰でも調べることができます。→ 特許情報プラットフォーム
もし特許取得を売り文句にしているなら、一度調べてみると良いかもしれません。
特許番号や会社名・商品名などで検索できます。
効果の部分では細部まで言及することなく、やたら製造方法や材料で押してくるものもあります。
これは要するに「パクリ防止」ですね。
こんな感じで、重要なのは独自性であって、効果は二の次なんですね。

また、「愛用者の感想」って良くありますが、この時点で偏っていることに気が付きますか?
「愛用者」なので、使い続けている人ですね。効果があった人ですよね、良いこと言うに決まってます。
まだ「口コミ」の方が公平ですが、この「口コミ」っだって「自分から発信する人」の言葉です。
第三者が効果のあった人と効果のなかった人観察して調査するという場合もありますが、実はこれも効果のあった人なかった人を第三者が選んでいる時点で公平性が劣ります。悪意があれば結果を操作でき得る人選びができます。
言い始めたらキリがないですが、どういうことかを知っておくことは良いことです。
いちばん信用できるのはランダム化比較試験のメタ分析です。ですがこれはそんな調査自体が多くないと思われますので、知識として押さえておけばいいでしょう。被験者をランダムに2グループに分け、薬と偽薬を投与し、研究者も誰が薬か偽薬か分からない状態で調査する。この研究をたくさん集めてどんな結果になったかを比較するという方法です。調査自体が大変なのがお分かりかと思います。

ある程度勉強して世の中が分かってくると、自分の感覚で「おかしくないか?」と思ったことが良くよく調べてみるとやはりおかしかった、と言う事が結構あります。
自分で判断できる力が誰にも備われば、人を騙そうなんて思う詐欺師も政治家も淘汰されるでしょう。
悪い奴らに美味しい思いをさせないためにも、我々が賢くなった方が良いだろうなと思います。

φ(. . )2019.11

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