児童向け、小学生から始めるプログラミング言語として、スクラッチ(Scratch)は最適です。
ビスケットにはない「数字の演算」が使えるのが大きな特徴でしょう。
ということは、算数や数学ととても相性がいいです。勉強にも役立つよ!
生身の人間なんだから、計算そのものではなく、どの順番でどのように計算させるかを考えることが重要なのです。
スクラッチでのプログラミングは、その人間として大事な力を鍛えてくれます。
◇◆ 目的 ◆◇
S-E10の速さ・時間・道のり計算機をもっと便利に改良します。小数点の下は2ケタに決めたり、3.25時間だったら3時間15分に言い換えたりしてもっと便利にしよう。
算数の知識をプログラムに応用する方法、( )を( )で割った余り・( )を四捨五入ブロックの使い方を実践で学ぼう。
番号 | イメージ | 内容 |
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S-N10 | 速さ時間道のり計算機ver2速さ時間道のり計算で、小数点以下のケタを固定したり時間を分に換算したり改良しよう 習得:算数の知識をプログラムに応用する方法その2 ( )を( )で割った余り・( )を四捨五入の使い方 |
S-E10の課題を済ませておこう。セーブデータがあればそれを基に追加していきます。
スクラッチは小さい子でもできるけど、3年生くらいから始めるのがいいかもしれない、ってことで、スクラッチの解説では漢字にフリガナは振りません。国語の勉強だと思って漢字も覚えよう!
いくら便利なものでも使い勝手が悪ければちょっとイヤだよね。S-E10の課題はこなしたかな?割り切れない数のときに数字がたくさん並んで分かりにくくなかったかな?
時間を計算した時に3.15時間とか出てくるのも今一つ分かりづらいよね。
ちょっと工夫することで使いやすくすることは出来ます。
靴を脱いだあと、向きを変えてそろえておくと次に履きやすいように、何かしたあとちょっとだけ気を遣うことで便利になることは結構あります。
およその数を求めるとき、四捨五入という方法は便利な方法です。4までなら切り捨て、5以上なら切り上げ、これが四捨五入だね。
スクラッチにも四捨五入のブロックはあって、演算カテゴリにあるよ。
実際に使ってみると分かるんだけど、小数点以下を四捨五入して整数にしてくれるブロックだよ。
左の画像にあるように、小数点のすぐ右の数字が5以上か4以下かで1の位が変わるんだ。。
これを踏まえて、小数点の下は2ケタ(小数点第2位)までにしたいと思ったらどうしたらいいかな?
ちょっと考えてみよう。
小数点のすぐ右を四捨五入するんだから、四捨五入したい数字を小数点のすぐ右に持ってくればいいね。
数字の性質で、ある数字をかけてその数で割ると元の数に戻るってことはもう知っているかな。
この方法を応用して、
小数点以下第一位までにしたい(0.1など)なら×10して四捨五入して÷10する、
小数点以下第三位までにしたい(0.001など)なら×1000して四捨五入して÷1000する、
このようにケタを操作する方法は実は案外簡単なので、使えるようになって自慢しよう!
四捨五入する機能なので、速さでも道のりでも使えるね。
そんな時に便利なブロックがブロック定義なんだけど、数値を受け取れる引数を追加を選ぼう。
作るブロックはこんな感じだよ。
予め変数 計算メモ を作っておこう。
下の図のように、小数点2ケタ(速さ) とした場合、(計算する変数)に(速さ)の値が渡されるよ。
つまり、(((速さ×100)を四捨五入)÷100)になるんだ。
この計算した結果が、変数(計算メモ)に入るようになっているね。
このブロックがちょっと複雑で分かりにくいかもしれないので解説するね。
演算ブロックを3こ組み合わせているんだ。
ちょっと分解してみよう。
具体的な数字を使って計算してみよう。
道のり215kmを3時間で進んだ時の時速を計算すると71.666666…と割り切れない結果になります。
時間を計算した結果、例えば2時間、のようにきれいな答えが出ることはまずないので、小数点付きの時間を分で表す方法を覚えよう。
結論を言ってしまうと、このようにブロックを並べます。
予め、変数(分)を作っておこうね。
①時間を分にする
例:1.5時間なら90分
②時間と分に分ける
例:1.5時間なら
1.5の1が時間、0.5が分なので、
切り下げて1(時間)
90分を60で割ったあまりの
30が分になるね。
上手く演算して分けよう!
分を求めるブロックはこれなんだけど、ちょっと分かりにくいかな?
これも分解してみよう。
分かりにくい場合は
具体的な数字を入れてみて
どうなっているか確認しよう。
4パターンくらい試してみるうちに理解して納得できるようになり
身に付くよ。
実際に数字を入れてみて計算を追ってみよう。
計算の順番に気を付けようね。左から順に、とは限らないんだ。いちばん内側から計算するんだよ。
分を出すのはちょっとややこしかったけど、時間はもうそのまんまだね。
3.125時間なんだから3時間だ。
切り下げればいいよね。
分かりやすい数字、紛らわしい数字
「3.5時間かかります」「3時間半かかります」「3時間30分かかります」、どれも同じ意味だし、言い方で特に印象が変わることもないね。
「タウリン1000mg配合」「タウリン1g配合」「タウリン0.001kg配合」どれも同じ意味だけど、1000mgって言われると多そうに思えるし0.001kgって言われればものすごく軽そうに思えるし、1gっていわれたら「1円と同じじゃん」ってちょっとショボく感じちゃいます。
みんな分かっていると思うけど、【単位】ってとても重要です。
そして、だまされやすくもあります。
大きさや広さが重要なら、数字を大きくする単位を使われがちですし、小ささ、少なさが重要なら数字を小さくする単位を使われがちです。
特に酷いのは「1kgあたり~~~」とか書いてあるくせに、そのものが1kgより少なかったりするものもあります。
騙されないように賢く生きていきましょう!
また、単位は単位そのものが計算式を表しています。
時速なら[km/h]、kmをh(時間)で割ったものと言う意味ですね。
密度なら[g/cc]、重さ(正しくは質量ですが)を容積で割ったものと言う意味です。
広さ(面積)なら[㎡]、mの2乗(m×m)です。100㎡はタテ10m×横10mの広さですから。
車のエンジンの回転速度なら[r/min]とか[rpm]ですが、回転[revolution]を分[min]で割ったものと言う意味です。
rpmのpはパー(/)のことです。100分率をパーセントって言うアレです。セントは100セントが1ドルだったり100年をセンチュリーって言ったり100センチが1メートルだったりのセントですね。100で割る⇒/100なのでパー+セントですね。
この課題はここまででOKだよ。ここまで出来たことの証拠を送ってくれればこの課題はクリアだ!
下記①を送ってね
①速さ時間道のり計算機プログラムver2のスクラッチセーブデータ
四捨五入で桁を固定し時間は分を出すようにしたものがver2です。
さらに、工夫を追加してくれたら追加ポイントゲットのチャンス!工夫した内容を添えてね。
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